チリにも食らいつく

Web系で働く会社員が、日常の些細なネタをあげつらいます。

【英語】Buffalo buffalo Buffalo buffalo buffalo buffalo Buffalo buffalo. ←これの意味わかりますか?

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おはようございます。expa(@expajp)です。

今日は久々にWikipediaの面白い項目から記事を書いてみようと思います。

英語の言葉遊びについて話したいのですが、まずは日本語のものから。

これ読めますか?

子子子子子子子子子子子子

平安時代からある日本語のクイズです。

...わかりました?

正解は「ししのここじし、ねこのここねこ」(獅子の子 子獅子、猫の子 子猫)です。

平安時代から伝わる日本語の言葉遊びで、考えだしたのは嵯峨天皇なんだとか。

一つの漢字に複数の読み方があることを利用して、同じ単語の反復で意味のある文を作っているんですね。

さて、今回メインにするお話はこれの英語版です。こちらの英文の意味を考えてみてください。文法的に正しい文です。

Buffalo buffalo Buffalo buffalo buffalo buffalo Buffalo buffalo.

ヒント

この文中でbuffalo/Buffaloは3つの意味で用いられています。

すなわち、

  • buffalo [名詞]
  • Buffalo [形容詞]
  • buffalo [動詞]
    • 怯えさせる、おどかす、いじめる
    • (あまり一般的な意味ではないらしく、辞書にも載ってなかったです)

答え

バッファローバッファローがいじめるバッファローバッファローは、バッファローバッファローをいじめる

でした。

そもそもどういう意味?

しかし、日本語にしたところで意味はよくわかりませんね。

ここでバッファローを(複数形なので)「水牛たち」に変え、形容詞の部分を「バッファロー市の」としてみましょう。

バッファロー市の水牛たちがいじめるバッファロー市の水牛たちは、バッファロー市の水牛たちをいじめる

少しわかりやすくなりました。バッファロー市に水牛の集団が3つあるんですね。

文法的な理解が目的なので、「バッファロー市の水牛たち」を順番に「A市の犬たち」「B市の猫たち」「C市のネズミたち」とすると、

A市の犬たちがいじめるB市の猫たちは、C市のネズミたちをいじめる

となります。

つまり、元の文はバッファロー市において、

バッファローの集団A > バッファローの集団B > バッファローの集団C

といういじめの負の連鎖が起きていることを示しているわけです。

ブルーハーツのTRAIN-TRAINの歌詞みたいですね。JASRACが怖いので歌詞は載せませんが

わけがわからないわけ

  • 動詞のbuffaloがマイナー
  • ニューヨーク州バッファロー市なんて知らない
  • 名詞buffaloが単複同型
    • というか、buffaloesでも良いのにわざわざbuffaloを使っている
  • 関係詞whichが省略されてて関係詞節に気づきにくい
    • 一応、これは文中に大文字があることから見抜くことが可能
  • バッファロー市の水牛集団」が3つもあったら普通は区別するだろ、という無意識の常識的判断

などなど、わざわざ分かりづらい単語を使って分かりづらい内容を分かりづらいように喋っているのです。

まあ、一種の言葉遊びといえばしょうがないっちゃしょうがないんですが。

日本人的には、「名詞と動詞で同じ単語」「『てにをは』の格助詞じゃなくて、語順で文法上の格が決まる」という日本語ではありえないことが原因で起きているところが、ちょっと面白いですね。

似た例

あの少年が書いたthat

That that that that that boy wrote isn't right.

真っ先に思い出すのはやっぱりこれでしょう。

ぐぐってみると東大の入試という噂が出てきますが、何年に出題されたか出典を見つけられませんでした。

答えは「あの少年が書いたあの"that"は間違っている。」ですね。

わかりやすく書き換えると、

That "that" which that boy wrote isn't right.

ということになります。これなら東大生でなくても訳せそうです。

ジェームズとジョンの英作文

もうちょい過激なやつ行きましょう。

James while John had had had had had had had had had had had a better effect on the teacher.

11個もhadが並んでます。なんてこった。

ピリオド、カンマ、ダブルクォートを使って少しわかりやすくすると、

James, while John had had "had", had had "had had". "Had Had" had had a better effect on the teacher.

答えは「ジョンが"had"を使ったのに対し、ジェームズは"had had"を使った。"Had had"は先生により好印象を与えた。」です。

haveに「用いる」という意味があると知らないとわかんないですね。

ピリオドちゃんと打たないとアウトでしょ、という話は言葉遊びなのでキニシナイ。

ちなみに、こちらの文もWikipedia個別項目があります。

まとめ

  • 英語には同語反復の言葉遊びがいっぱい
  • このレベルの同語反復は日本語では起こり得ない
  • この手の言葉遊びは探してみるといっぱいある

受験生の人がいれば息抜きになったかも知れませんね。

すっかり秋めいてきて大学別模試のシーズンを思い出します。

今回の記事はWikipediaの面白い記事、「Buffalo buffalo Buffalo buffalo buffalo buffalo Buffalo buffalo(https://ja.wikipedia.org/wiki/Buffalo_buffalo_Buffalo_buffalo_buffalo_buffalo_Buffalo_buffalo)」からお送りしました。

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